日本の地方議員はピンキリだ。
最高に素晴らしいのは、秋田県の佐竹知事。
当ブログで何度も紹介したが、県民を守り、県職員を慮る佐竹氏は日本最高の地方政治家である。
その一方で、セクハラしたり、暴言を吐いたり、はたまた、同僚に足蹴りする者もいるのが地方議員の現状だ。
福岡県筑紫野市に、田中允(まこと)という市議がいる。
この人物が、なかなかのやり手?!
数年にわたって、女性議員の肩や腰を触って、「もっと触りたい」とのたまったそうな。
いやはや、本能の赴くままに行動するタイプのようだ。
また、女性市議にプライベートに関することをしつこく聞いたりするらしい。
それを注意した男性議員に対しては、「ぶっ殺すぞ!」と恫喝する始末。
極めて好戦的な性格といえよう。
このニュースを知った時、日本の地方議員の多様性に呆れ果てたものだ。
で、この田中允、御年77。
いい年こいて、セクハラ三昧といい、「ぶっ殺すぞ!」発言といい、精力旺盛で威勢がイイのだけは確か。
市会議員になったら、やりたい放題しても、それで通るわけ?
3月26日、筑紫野市議会の本会議にて辞職勧告決議案が出され、全会一致で可決。
それでも、本人には辞職する気持ちはサラサラなく、「謙虚に律しながら、続けてまいりたい」と開き直っている。
しかしながら、77歳にもなって「ぶっ殺すぞ!」と凄むあたり、どんな経歴・背景があるのか少し興味がある。
どうやら、昭和22年生まれのようだから、いわゆる「団塊の世代」だ。
もしかしたら、学生運動の闘士だったのかも、いや逆に大学側についた体育会系の猛者だったのか、、、って知らんけど。
この田中議員、報道各社の取材に答えて、「いじめられているのは私のほう」とか「(注意文書)は読んでいない」とか言っているらしい。
とぼけているのか、少々認知症ぎみなのか。
さて、もう一人、さらに戦闘的な市会議員をみていこう。
栃木県足利市の市議、三田研三だ。
この人物は、実際に暴力を行使している。
事件は、2024年12月に起きた。
足利市議会において、三田議員が同僚の小林貴浩議員の左ひざに蹴りを入れたという。
う~ん、いきなり膝を蹴るとは、、、、かなりの喧嘩師か?!
三田と小林議員がもめた原因は、足利市議団が市内の中学校で行った出前授業における事前取り決めに関するもの。
政治的な発言はしない旨の確認事項を三田議員が守らなかったのを、小林市議が注意したことから、両者の間にトラブルが発生したようだ。
取材に回答した三田は、「お前やるのかって小林が言ったから、何だって言って俺が蹴った」と発言。
自分から先に、足を出したことを認めている。
座右の銘は、「先手必勝」だろうか?!
先述の筑紫野市議会と同様、足利市議会でも三田市議への辞職勧告決議案が可決された。
そして、田中と同じく、三田も辞職はしない意向を示している。
ただ、「責任を感じる。蹴っ飛ばしたことに関してはよ」とは語っているようだ。
この三田も昭和22年生まれ。
つくづく、団塊の世代からは「老いてますます盛ん!」の印象を受ける。
もちろん、人それぞれで、理性的な常識人もいれば、カッとなりやすい者もいるだろうし、まあ、個人差が大きいとは思うが、、、
それにしても、辞職勧告決議案なるものには法的拘束力はない。
だから、田中や三田のような鉄面皮には、まさに「蛙の面に小便」である。
ここまで、品格の無い令和の地方議員のあれこれを、キーボードを打って文章化すると、少しばかり嫌な気分になった。
そこで、以前も当ブログで紹介した、戦前の気骨ある政治家の逸話を再度、ここで紹介したい。
戦前、政友会に浜田国松という傑物がいた。
当時、軍部、特に陸軍の強引なやり口に対して、眉をひそめる層も少なくはなかった。
しかし、二・二六事件の後は、表立って陸軍の横暴に対して意見するには大変な覚悟を必要とした。
なんせ、いざとなったら、武力で言論を封じようとする考えが陸軍の一部にはあったからだ。
その時代の帝国議会において、浜田国松は理路整然と陸軍批判を行った。
これに対して、時の陸軍大臣、寺内は「先ほどから浜田君が種々お述べになった色々のお言葉を承りますと、中にあるいは軍人に対しまして、いささか侮辱されるような感じのいたすところのお言葉を承りますが、、、、、、」云々と答弁した。
言葉は一見、丁寧だが、陸軍の看板を背負った寺内による脅しである。
その後、浜田、寺内、と両者が交互に意見を述べた。
そして、最後に浜田は、質疑に関する議員の登壇が三回の制限を受けていることに言及した後に「これ以上は登壇することができない。速記録を調べて、僕が軍隊を侮辱した言辞があったら割腹して君に謝する。無かったら君、割腹せよ」と敢然と言い放った。
これが、議会史上有名な「腹切り問答」である。
戦前には、こんな豪胆な政治家がいたのだ。
令和の小粒すぎて話にならない地方議員の二人は、浜田国松の逸話など知らないだろう。
女性議員の体を触ったり、同僚議員を蹴とばす前に、もっと見聞を広めてはどうか。
最後に、今回の記事で、「団塊の世代」というキーワードを使ったが、この世代に対して、偏見を持っているわけではない。
たまたま、田中・三田の二人が、昭和22年生まれだから用いただけなので、悪しからず。