イタリア初の女性首相メローニさんってどんな人?

昨年のG7広島サミットの各国首脳の中に、一人だけ女性がいました。
その人物が、皆さんもご存じのジョルジャ・メローニさんです。
イタリア初の女性首相として注目を集めております。

◎ 略歴

*1977年1月15日生まれ、首都ローマ出身
*1988年 ローマ県議会議員に当選
*2006年 下院議員に当選
*2008年 ベルルスコーニ政権で若年対策担当相に就任
*2012年 政党「イタリアの同胞」を結党
*2014年 「イタリアの同胞」の党首に就任
*2022年10月 イタリア初の女性首相に就任

◎ 「右派」とか「極右」と言われているが、、、、
さて、以下にメローニさんの考え(主張)の主なポイントを列挙しますので、皆さんで判断してみてください。

*LGBTQロビーに反対の立場である。
*性的アイデンティティに賛成の立場である。
*ジェンダー思想に反対している。
*イスラム主義者の暴力に反対している。
*国境を強化すること(=大量の移民に反対の立場)。
*伝統的な家族の価値観を重視している。
*同性愛カップルが子供を持つことに反対している。
*NATOを支持している。
*G7議長国として、ウクライナへの軍事支援を継続する意向。

メロニーさんの立ち位置を端的に表したのが、2019年に彼女が行った演説の以下の部分です。
「I’m Giorgia, I’m a woman, I’m a mother, I’m Italian, I’m Christian! You won’t take that away from me!」

◎ メローニさんのバックグラウンド(+プライベート)

*ローマの労働者階級の家庭に生まれる。
*父親フランチェスコは、メローニさんが赤ちゃんのころに家庭を捨てた。
*従って、彼女はシングルマザー家庭出身といえる。
*子供の頃から政治に興味があり、15歳のときに政党「イタリア社会運動」の青年組織に参加した。
*「イタリア社会運動」は、あのムッソリーニが結成した「ファシスト党」を原点とする。
(この辺が、彼女が「極右」と見なされる理由であろうか、、、)
*1992年にマフィア捜査担当の検事が殺害された事件を契機に、彼女は政界入りを決心した。
*自分を捨てた父親が大麻密輸がらみで検挙され、服役中に獄死している。
*メロニーさん自身がいわゆる「崩壊した家庭」の出であることが、大衆から共感を呼び、支持される一因だと指摘する人もいる。
*学歴は高卒である。
*年下の事実婚のパートナーと6歳の娘さんがいる。

◎ メロニーさんが移民に不寛容である理由

*イタリアにはイスラム教過激派が入ってきており、その一部は移民として定住している。
*イタリアは移民や難民、さらには不法移民の入り口になってしまっている。
これは、移民等が最初に到着した国が受け入れるべきであるとの協定がEUにあるからだ。
*2022年だけでも、イタリアに入った移民は7万1000人を超えている。
*EUは、イタリアの移民対策に対して協力も援助もしていない。
*移民や難民に関しては、犯罪組織がらみの問題もある。
例えば、ナイジェリアからヨーロッパに送られる女性の80%は人身売買組織の被害者とみられている。

◎ おわりに

この記事は、現イタリア首相であるジョルジャ・メローニさんを褒めるものでも貶すものでもありません。
ただ、知り得た事実を並べているだけです。

イタリア国内の事情はわかりませんが、もちろん彼女の政策に対して賛否両論があるでしょう。
今後も、メローニさんについてはアンテナを張っておきたいなと思っています。

それにしても、、、
最後に、少しだけ個人的な感想を述べさせてもらいます。
労働者階級のシングルマザー家庭で育った高卒の女性が、一国の首相として活躍している姿には一目を置かざるをえませんね。
特に、自分の立ち位置を明確にしている点に好感が持てます。

どこかの国の女性政治屋は、政治的立場をコロコロ変えながらも、なぜか大衆に支持され、都知事を務めています。
学歴詐称疑惑が常に付きまとう、この女性政治屋は、また再選を目指すのでしょうか。