英文標準問題精講・練習問題54 その1

今回は練習問題54を解説してみます。便宜上、各英文に番号をふります。

1 Most of our dreams have one characteristic in common: they do not follow the laws of logic that govern our waking thought.
2 The categories of space and time are neglected.
3 People who were dead, we see alive; events which we watch in the present, occurred many years ago.
4 We dream of two events occurring simultaneously when in reality they could not possibly occur at the same time.
5 We pay just as little attention to the laws of space.

1 Most of our dreams have one characteristic in common: they do not follow the lawas of logic that govern our waking thought.

Most of our dreams = S, have = V, one characteristic = O の第三文型(SVO)。
have ~ in common = ~を共通にもつ characteristic = 特徴、特性 
訳 私たちの夢の大半はひとつの特徴を共通に持つ。⇒人間の夢の大半にはある共通する特徴がある。

they = Most of our dreams = S, follow = V, the laws of logic = O(⇐ここをthat以下が修飾、thatは関係代名詞の主格)
that = S, govern = V, our waking thoght = O
follow = 従う law = 法則 logic = 論理 govern = 支配する、司る waking thought = 覚醒時の思考、起きている時の考え
訳 (大半の夢は)覚醒時の思考を司る論理の法則に従わないのである。

:(コロン)は前文の説明、情報の追加などをおこないます。
例 We decided not to go to Japan: we had too lttle money.
日本には行かないことにしたよ。だってお金がほとんどなかったからね。

2 The categories of space and time are neglected.

The categories of space and time = S, are neglected = V(受動態です)
category = 区分、範疇 space = 空間 neglect = 無視する、顧みない
訳 空間や時間という範疇は無視される。
(要は、夢の中に出てくる場所や時間の流れは現実に則していないということです。) 

3 People who were dead, we see alive; events which we watch in the present, occurred many years ago.

People who were dead = O ( who were dead がPeopleを修飾、whoは関係代名詞の主格、who = S, were = V, dead = C )
we = S, see = V, alive = C この文はOが文頭に出た「倒置」です。SVOCがOSVCになったもの。
see O C = OをCとみなす、OをCととらえる、(直訳は、OがCの状態であるのが見える、わかる)
訳 死んだ人間が夢の中では生きている。 

events which we watch in the present = S ( which以下がeventsを修飾、whichは関係代名詞の目的格、which = O, we = S, watch = V )
occurred = V、でここは倒置ではありません。SV(第一文型)です。
in the present = 今、現在 occur = 起こる、生じる
訳 現在目の当たりにしている出来事が数年前におこったことになっている。

4 We dream of two events occurring simultaneously when in reality they could not possibly occur at the same time.

We = S, dream = V ( dream of = V, two events = O と考えてもよい)
two events occurring ( occurringがtwo eventsを修飾とするか、two eventsが意味上のSでoccurringが意味上のVと考えてもよい)
when以下は、they = S, occur = V
simulteneously = 同時に in reality = 実際には ここのcould は、「可能性」で、過去形になっているのは仮定法だからです。つまり、in realty に仮定の気持ち(もし、現実ならば)が入っています。。not possibly = どうしても~ない(強い否定) at the same time = simulteneously 繰り返しをさけるためのバリエーションです。

訳 二つの出来事が同時に起こっている夢をみます。実際なら、その二つが同時におきることは絶対にありえないのにです。

5 We pay just as little attention to the laws of space.⇐省略がありますので(   )で補います。
We pay just as little attention to the laws of space (as to the laws of time). ( the laws of time はthose of timeのほうが本当はいいのですが、わかりやすくするためにあえてthe laws を繰り返しました)

We = S, pay = V ( pay attention to = V, the laws of space = O と考えてもいいです。pay attention to ~ ~に注意をはらう)
省略を補うと、as ~ as 構文が見えますから、「the laws of timeにはらう注意」と 「the laws of spaceにはらう注意」が同程度であることがわかります。
just は強調で、はらう注意が同程度であることをハッキリと示したいから使っています。
しかし、本文はlittle attention ですから、ほとんど注意をはらわない、という意味です。
ここのlittle = ほとんど~ない(⇐これも頻出ですよね)

訳 まったく同様に、空間の法則にもほとんど注意をはらわない。

では、1~5をまとめて訳します。少々、意訳ぎみです。

人間の夢のほとんどには、ある共通する特徴がある。それは、通常の思考を司る論理の法則に従わないということだ。夢の中の場所や時間の流れは現実に則していない。故人が生きている姿で現れるし、現在、注目している出来事が何年も前に起こっていたことになったりする。もし現実なら、絶対に起きるはずのない二つの出来事が同時に起こっている夢を見る。まったく同様に、夢の中では空間の法則もほとんど無視されてしまう。