最近、教養?にまつわる本を読みました。
様々な著名人がそれぞれの立場から、教養の定義を説明しています。
いろんな定義を読みながら、教養とはそもそも何なのだろう、という疑問がわきました。
教養を英語では、どう表現するのが適切でしょうか。
education?
culture?
cultural knowledge?
手元に”Test Your Cultural Literacy I.Q.”というペーパーバックがあります。
これだとcultural literacyがそれっぽいです。
四択のクイズ形式で構成されています。
14のセクションがあります。
少し挙げてみます。
・Conceived in Liverty: American History
・What’s Past is Prologue: World History
・We the People: Civics
その他の項目を日本語で大まかに挙げていくと、地理、芸術と建築、音楽、神話と宗教、文学、ライフサイエンス、物理科学、数学、経済学などです。
では、芸術と建築セクションの問題をひとつ紹介します。
ロダンの「考える人」が正解の問題です。
What is this statue?(実際は写真あり)
a. The Sleeping Muse by Brancusi
b. Adam by Lombardo
c. Recumbent Figure by Moore
d. The Thinker by Rodin
経済セクションからひとつ
「市場」の定義を問う設問です。正解はa
In economics, what is a market?
a. Any context in which the sale and purchase of goods and services occurs.
b. A place where edible goods are sold
c. An economic system that depends on price fluctuations
d. Activities associated with the sales and distribution of products
全体のレベル的には、日本の高校卒業程度ぐらいかなという印象の内容の本です。
ただ、アメリカ人と日本人では一般常識が当然異なりますから、アメリカ史やアメリカ文学の分野は私たちには難しいかもしれません。
この本では、いわゆる文系と理系の知識が両方問われているのが印象的です。
というのは、自分が文系人間なので、教養と聞くとすぐに人文系の知識のことだと頭が反応するからです。
人は自分の得意分野、ある程度詳しい領域に関する知識を無意識のうちに「教養」と考えるクセがあるのかもしれません。
ある著名な大学教授は教養について語る時に、よくシェイクスピアに触れます。
別の有名な起業家も教養について語る際には、夏目漱石、司馬遼太郎、村上春樹、三島由紀夫の作品をまずは読んでみては、と薦めています。
二人とも文系学部出身で読書好きで知られています。
一方、ポップカルチャーに詳しい人や仕事にしている人たちはその分野を教養とみなしているのかもしれません。
「仕事と人生に効く教養としての映画」
「教養としての腕時計選び」
「ビジネス教養としてのアート」
「教養としての写真全史」
「教養としての現代漫画」
以上は実際に販売されている書籍です。
こうしてみると、様々な分野・ジャンルが教養と呼ばれています。
人それぞれが、教養にたいして自分の定義を持っているようです。
教養一般の定義づけは難しいようです。
次回、2で当ブログなりに独自の定義を行いたいと思います。