最初に、断っておきます。
この記事は「般若心経」を讃えたり、広めようとするものではありません!
逆に、「般若心経」を批判したり、貶めようとする意図も全くありません!
くれぐれも、誤解なきようにお願いします。
それでは、本題に入ります。
なぜ、般若心経なんでしょう?
鬼や悪霊を退散させるのは。
説話や物語の中の話です。
僧が般若心経を唱えると鬼が退散したはなし等、よく昔の物語に出てきますね。
般若心経を人の体に写経すると、怨霊にはその人の姿が見えないという設定もあったりして。
もちろん、あの有名な怪談「耳なし芳一」のことですよ。
なぜ、般若心経なんでしょう?
その答は
⇒般若心経は「呪文」だから!
般若心経の後半には、以下のような文言があります。
「是大神咒 是大明咒 是無上咒 是無等等咒 能除一切苦 真実不虚」
「(般若波羅蜜多は)大いなる真言(マントラ)であり、大いなる知力を持つ真言であり、最上の真言であり、比類なき真言であり、一切の苦しみを除く真言であり、それは実在であり、虚ろなものではない」
つまり、般若心経の中に、「般若心経は万能の呪文である」とハッキリと書いているのです!
これは、ブログ主の勝手な解釈ではありません。
専門の仏教学者(佐々木閑花園大学教授など)が認めていること。
佐々木教授の解説によると、般若心経の最後の「羯諦羯諦波羅羯諦・・・・」の部分が不思議な響きを持つのは、原典の音をそのまま漢字に置き換えたから。
そして、ここだけ意訳しなかった理由は、この部分こそが「呪文」であり、意訳すると呪文に秘められた「神秘の力」が失われてしまうからだといいます。
このように、般若心経が「最強の呪文」だからこそ、鬼だろうが悪霊だろうが怨霊だろうが退散させる力があるわけです。
般若心経には「能除一切苦」のパワーがあるからこそ、天下無敵なわけです。
そう考えると、理屈は一応通ってますよね。
説話や物語の中で、般若心経で鬼や悪霊を退散させるという設定は。
昔の人にとって、般若心経はありがたい「お経」であると同時に最強の「呪文」だったのでしょう。
ということで、個人的には納得できました。
*もうひとつ、素人考えですが、般若心経の「色即是空」というか「空」に関係しているのかな、と感じます。
鬼や悪霊には「実体がない」との教えかな、と思ったりします。
鬼などに向かって、般若心経を唱える行為は、「おまえたちには実体がない!」と説き伏せているのかもしれません。
*ここで、再度確認ですが、当ブログは「般若心経」のファンでもないし、アンチでもありません。
くれぐれも、誤解のないようにお願いします。
今回は、専門家の知見を拝借しながら素人の考えも述べつつの記事でした。
また、機会があれば、「般若心経」についてゆっくり考えてみようかな、とも思っていますが。
蛇足
*ふと思うと、般若心経の中の「色即是空 空即是色」の響きって「呪文」ぽいなあと感じます。
*もちろん、最後の「ぎゃてい ぎゃてい はらぎゃてい(以下、略)」の所のほうがさらに強烈ですが。
*素人考えですが、全文でも280文字に満たない短いお経というのも、般若心経の人気に関係があるのかもしれません。