三月三日はひな祭り。
桃の節句です。
さて、九州は宮崎県東諸県郡(ひがしもろかたぐん)に綾町というところがあります。
この綾町には「雛山」という伝統文化があります。
◎雛山とは?
*通常の雛飾りとは異なり、奥山の風景を再現したもので、自然の草木と一体になった飾りつけを行う綾町独自のものです。
*ひな壇を中心に木や草花、苔や輝石などで周りを美しく飾りつけて、屋内に「山の神」が住む神聖な空間を表現します。
◎なんのため?
*もちろん、女の子の健やかな成長と幸福を願ってのものです。
*雛山には、女の子が雄大な自然のように清らかで伸び伸びと成長して欲しいという願いが込められています。
*なんと、綾町では長女の初節句のお祝いとして、江戸時代からこの風習が行われているそうです。
◎ここでいう「山の神」とは?
*この「山の神」は女性とされています。
*「女性=山の神」ですから、山の神が住むのにふさわしい御所として「雛山」が造られたと言われています。
◎綾町に行けば、普通に見られますか?
*もちろんです。
*実は、今年は2月23日から3月3日まで「綾 雛山まつり」を開催しております。
*町内の商店街を中心に、約20カ所で豪華で雄大な雛山が一般に公開・展示されています。
*すいません、、、もうちょっと早くこの記事を作成すべきでしたね。
◎綾町について少し
*宮崎県中西部に位置し、「有機農業の町」「照葉樹林都市」などがキーワード。
*ユネスコエコパークにも登録されています。
*国内最大級の照葉樹林が広がる自然豊かな町です。
◎さて、ここからは当ブログの勝手な印象や想像ですが、、、
ブログ主が綾町役場や綾町商工会のHPにアクセスして実際の画像を拝見した時に思ったことは、その美しさはもちろんですが、雛山が一種の小宇宙のような雰囲気を醸し出していることです。
なんか、パッと見て、「曼荼羅」っぽいな~、と感じました。
雛山全体が自然というか一つの世界を表し、その中心のひな壇にお雛様(=山の神)が鎮座ましましています。
これは、観ようによっては「雛山曼荼羅」ではないかな~、という印象です。
勝手な想像ですが、かつての山岳信仰あたりが影響しているのではないでしょうか。
綾町に川中神社という古い社があります。
伝説によれば、718年開基と言われているようです。
古い時代に、綾町近辺で山伏たちが活動していたのではないでしょうか。
雛山の解説文には、必ず「山の神」というキーワードが出てきます。
もし、雛山の発祥地である梅藪地区が江戸時代に山伏等と何らかの接点を持っていたら、、、、
まあ、あくまで画像を見ただけでの思い付きです。
川中神社が修験道や密教となんらかの関係を持っていれば、あるいは、との思いがします。
一般論では、神仏習合という観点から想像すると、ありえない話でもないのかな、、、
以上はブログ主の勝手な想像です。
ですから、誤認であればすぐに訂正します。
今回、綾町の雛山という貴重な地方文化に少しだけ触れることができて、いろいろ勉強になりました。
最近、やたら「多様性」という言葉が流行っていますが、日本は昔から「多様性の国」ですよ。
追記
後半は根拠のないことをいろいろ書いてしまいました。
よそ者の戯言だと思ってください。
綾町の皆さん、当記事に誤認がありましたら、すぐに訂正させていただきます。