絶対王者である川口から、急遽対談したいとの申し出があった。
もちろん、こちらは大歓迎。
しかし、あまりにも急だ。
なんか、川口らしくないのだが、、、、
川口:いや~、久しぶりだね。元気してた?
ブログ主:ああ、元気だよ。相変わらず、しっかり飲んでるしね。
しかし、なんだな、今回は突然だな。大歓迎だけど。
川:うん、あの~、そう、最近の記事で「埼玉県の男女別学を支持する」云々ってやってるからさ、男子校出身者としていろいろ思うところでも披露出来たらなあ、と思ってね。
ブ:そうだったな~、川口の高校は男子校だったな。
あ~、しまったな。記事を作成する前に、男子校ならではの魅力とか聞いておけば良かったよ。
じゃあ、早速、その当時を振り返りながら、話を進めてくれよ。
川:オッケー。まず、男ばっかりっていうのは、気が楽でいいんだよ。
当然、女子がいないのが寂しいとか物足りないとかもある。
だけど、それ以上に「野郎ばかり」の環境というのも、一種独特の別天地というか異世界ならではの魅力があるのも事実なんだな。
ブ:周りの目を気にしなくてもいいとか、、、
川:そうそう。休み時間なんか、みんな好き勝手なことやってたよ。
俺みたいなプロレス好きは、何人か集まって技の掛け合いやら、贔屓の選手の話題で盛り上がったりしてね~。
ブ:川口は、ホントにプロレス情報に詳しかったよな。
そういえば、大学時代に川口に誘われて、仲間うちで新日本プロレスの試合を観に行ったな~、確か。
川:それそれ!あのシリーズは史上最高!っていうぐらい豪華な顔ぶれだったんだよ、出場選手が!
あんな凄い興業は、後にも先にも無いな。いい思い出だよな~、、、、おっと、男子校の話にもどってと。
やっぱりさあ、男だけの環境だからこそ、できることもあってさ。
例えば、体育大会で、「力自慢」の種目があってね。なんだか、わかる?
ブ:え、普通に考えたら、「綱引き」あたりかな?
川:残念!実は、30キロの俵をずっと持ちつづけられるかの我慢大会。ハハハ。
ブ:やるね~。そういうレアな種目があると、いい思い出になるな。
何十年経っても、同級生と合うたびに、その話題で盛り上がったりして。
川:まさに、その通り。結局、母校となった男子校を選んだことに満足してるしね。
なんか、埼玉の某市民団体が、共学化推進運動をしてるんだろ。イマイチ、ピンとこないんだよね。
実は、俺もネットで埼玉県教育委員会の「措置報告書」を読んでみたんだけど、納得できない点があるんだ。
ブ:うん、どういう点で?
川:報告書の「勧告の趣旨」のところにこんな記述がある。
「「男女別学」は女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約上、男女別学であることだけでは条約違反とはされていないものの、、、、」云々なんだけど。
ここにさあ、「男女別学だけでは条約違反とされていない」と書いているのに、なぜ、教育委員会は「別学を維持します」と明言しないのかな?
ブ:本当に、川口の言う通りだよ。条約に違反していないのなら、何の問題もないよな。
川:それとね、例の市民団体、「共学ネット・さいたま」だっけ、あの人たちは、「勉強するのに性別を問う必要はない。合理的な理由のない区別は差別だ」とか主張しているけど、条約違反じゃないんだから、差別と決めつけるのはおかしくないかな。
ブ:賛成!
川:さっきの引用部分を続けると、「、、、条約違反とはされていないものの「男女共学その他の種類の教育」を奨励することにより、男女の役割についての定型化された概念の撤廃が求められている」となっているだよ。ここもな~、なんか、論理的なつながりが弱くないかな?要は、「男女の枠割についての定型化された概念」がよろしくないと言いたいんだろうけど、、、
ブ:川口~、遠慮せずにドンドン続けてくれ。
川:うん、「男女の役割についての定型化された概念の撤廃」とか書いてるけど、「男らしさとか女らしさとか言うのをやめろ、男の役割はこうで、女の役割はこうだ、とか決めつけるな」ってことだよね。
まあ、定型化の是非はおいといて、問題は、男子校や女子校を維持することが「定型化された概念」を助長するというか拡大・拡散させるかどうかという点だろ?
男女別学校があるせいで定型化が進んだとかいう科学的なデータなり、実証的な研究報告があるのかな?
ブ:そんなもの、あるわけないよ。
というか、海外ではいろいろと研究されてきたけど、時代によって結論が異なるみたいだしな。
川:実は、ネットで「共学VS別学」の英文記事を読んでみたんだけど、結局のところ、多くの研究ではどちらが好ましいかについては決定的な証拠(conclusive evidence)はないのが現状だ、と書いてるよ。
ブ:そうなんだよ。
俺も、少し、海外の事情を調べてみたら、まあ、なんというか、時の流れとともに結論がコロコロ変わってるんだ。
大昔は、別学より共学が望ましいという意見が大半だったのが、時代が下がると、共学だと女子が委縮するというか能力を最大限に発揮できないから別学がいいという研究報告が出てくる。
さらに、時が経つと、今度は共学だと女子の成績が男子を上回り、男の子が落ちこぼれてしまうなんて研究結果が優勢を占めるようになる。
川:人間の内面に関わる調査・研究なんて、目に見えないものを対象にするわけだから、いくら「科学的」と銘打っても制限がいろいろある中では、そんなもんだよね。
本人の能力・適性・資質もあれば、学校の方針・組織的特質・教員・施設などなど、様々な変数があるから調査・研究も「理科の実験」みたいに、すんなりいかないよ。
ブ:まさに、その通り!
結局、種々多様な条件(別学を希望する生徒の意思・別学に行かせたい親の希望などを含む)を無視して、教育環境の画一化・一律化(=共学化推進)に舵を切るのは、やはり、拙速の判断であり、別学校を志望する生徒の自由選択権の侵害というか抑圧だと、俺は思う。
川:男子校出身の身としては、別学に何の問題点も感じないし、差別でも何でもないと思う。
まあ、それはそうと、最近、磯貝の活躍が凄いな~。あと、岡谷も頑張ってるね。
ブ:そうなんだよ。磯貝なんか、すっかり「老師」の風格が漂ってるし、岡谷も『般若心経』に魅せられて、ひたすら読経の日々を送っている。
老師と修行僧ということで、名コンビ誕生かな。
川:岡谷が夢中になるほど、『般若心経』って魅力があるんだろうな。
俺も、ちょっと興味が出てきたなあ。
ブ:文庫で手に入るし、いろいろ解説本も出てるしね、あの世界を少し覗いてみるのもいいかもね。
川:その時は、磯貝老師か岡谷修行僧と対談してみたい気もするなあ。
ブ:お~、ぜひ、やってくれよ。なんなら、三者の鼎談でもいいんじゃない。
川:うん。じゃあ、今日のところはこの辺で、、、
ブ:久々の対談で、楽しかったよ。
川:またね。