皆さん、そろそろ花見の季節ですね~。
お住いの近くでは、もう桜の開花が見られましたか?
ブログ主は、ここ数年、小さなお城をブラブラしながら桜を楽しんでいます。
土日は凄い人出ですから、平日に訪れたいのですが、さてさて。
「これはこれはとばかり花の吉野山」 安原貞室
安原貞室(やすはら ていしつ 1610~1673年)は江戸時代の俳人。
上の句は、あの松尾芭蕉も絶賛したもの。
まあ、素人の当方には、「へえ~、そうなんだ」ぐらいですが。
すいません、元来、散文的な人間ですから。
この貞室の句を賞賛した芭蕉のコメントが
「われいわん言葉もなくて いたづらに口をとぢたる いと口おし」だそうですよ。
では、ついでに、芭蕉の句も
「さまざまの事おもひ出す桜かな」
うん、これも名句なんでしょうね、知らんけど。
芭蕉といえば、昔から「芭蕉忍者説」「芭蕉隠密説」がありますよね。
出どころは、芭蕉が伊賀出身であることや、あの当時の東北までの長距離を割と短期間で踏破した健脚はただ者ではなかろう、とかなんとか。
あと、謎めいたパトロンの杉風の存在などなど。
その辺は、自分で書いておきながら、あんまり興味がないんですが、ハッキリしているのは芭蕉って案外ものを知らないんですよ。
立石寺に立ち寄ったのも、七里ほど通り過ぎた後に地元の人から教えられて、引き返していったぐらいですからね。
だから、もしその時に親切な地元民との出会いがなかったならば、あの有名な「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は誕生してなかったでしょう。
あんまり言うと、全国の芭蕉ファンを敵にまわすことになるので、、、
ハハハ。
え~と、花見にもどります。
何といっても、桜にはお酒です。
ビールよし、日本酒よし、ワインもよし、、、
今年も、城内には多くの露店が出るはずなので、その場で酒もツマミも調達可能。
昨年は、飲み友と二人でクラフトビールを片手に桜を鑑賞しながら、のんびり歩んだり、ベンチに座ってもつ煮込みなど賞味したりで幸せな気分。
そこから、日本酒に切り替えた途端にスイッチが入って、同じ蔵元の数種飲み比べの誘惑に勝てずについつい杯を重ねては、いつのまにやら「飲み中心」モード全開に。
せっかくですから、ここでまた名句を
「風に落つ楊貴妃桜房のまま」 杉田久女
花には門外漢で、まったく知りませんでしたが、「楊貴妃桜」という桜があるそうです。
興福寺の僧が庭の桜をこよなく愛でて、楊貴妃と呼んでいたとか、八重咲の姿が楊貴妃を連想させたから名付けられたとか様々な由来があるそうです。
歴史上の楊貴妃は「御柳 ぎょりゅう」という木の花がお気に入りだったとのこと。
楊貴妃については、皆さんもよくご存じでしょうから、ここで終了。
杉田久女(1890~1946年)は鹿児島出身の俳人。
女性俳句の草分け的存在として活躍したそうです。
今回は、別に俳句に関心が高いわけでもないのに、なぜか数句ほど紹介してしまいました。
桜つながりということで。
こうなったら、もう一つおまけに有名人の俳句を挙げて、締めとしましょう。
「逝く空に桜の花があれば佳し」 三波春夫
追記
桜は春の季語ですから、今回いくつか紹介できましたが、「ビール」は夏の季語とされています。
こちらは、年がら年中、「とりあえずビール」ですから、飲む際は常にビールスタート。
残念なので、以下に二句ほど
「青芝にビールの泡あふれたる」「とめどなくあくるビールや牡丹園」 久保田万太郎
日本酒に関しては、「冷酒」が夏、「新酒」が秋の季語となっています。
ビール同様、季節に関係なく、いつ飲んでも美味しいのが日本酒です!
ノーちゃんのためにも、下にいくつか
「冷酒や蟹はなけれど烏賊裂かん」 角川源義
「塩漬けの小梅噛みつつ冷酒かな」 徳川無声
「樽あけて泡吹かれよる新酒かな」 飯田蛇笏
「涼風や新酒をおもふ蔵の窓」 各務支考
おあとがよろしいようで。