毎年、毎年、国連もご苦労なことだ。
何が楽しいのか知らないが、「World Happiness Report 世界幸福度レポート」なるものを発表している。
今年(2024年度)も1位はフィンランドで、7年連続らしい。
2位がデンマークで、3位がアイスランドと北欧勢が例によって、常連さんだ。
イスラエルが5位。
ハマス、ヒズボラ、イランなどを敵に回してガンガンやっているだけのことはある?!
一方のパレスチナ自治政府(=日本は国家と認めていない)は103位。
ハマスはイスラム過激派組織(=要は、テロ組織)だから、国家ではないため、ランキングには関係ない。
ウクライナは105位で、ロシアは72位。
現在、戦争継続中の国の中で、イスラエルの5位は、ある意味で興味深い。
日本は51位、アメリカは23位、イギリスは20位、フランスは27位、ドイツは24位、イタリアは41位、カナダは15位である。
つまり、G7の中で20以内にランクインしたのは、カナダとイギリスだけだ。
さて、こういう結果を見て、マスゴミや左派の多くが決まって言うことがある。
それは、「北欧諸国は素晴らしい。アメリカを始め、金持ち連中には幸せなど買えないのだ。日本もGDPは世界第4位だが、幸福度は51位だ。お金よりも幸せを求めるのが、人間らしい生き方だ」という御高説だ。
マスゴミは高給取りが多いはずで、左派もインテリ組は所得が高いものが少なくない。
自分たちは、金持ち側にいるくせに、お金を否定するというか、低所得層の御機嫌伺いをするポーズが見え見えだ。
まあ、勝手にすればいい。
ただ、国連のこの幸福度レポートを作成する際には、評価の指標の一つに「1人当たりのGDP」を用いている。
その他の指標には、「健康寿命」や「人生の選択の自由度」や「寛容さ・気前の良さ」などがある。
◎ 1人当たりのGDPのトップ10を見てみよう。( )内に幸福度ランキング。
1位 ルクセンブルグ(8位)
2位 アイルランド(17位)
3位 スイス(9位)
4位 ノルウェー(7位)
5位 シンガポール(30位)
6位 アメリカ(23位)
7位 アイスランド(3位)
8位 カタール(2024年度には記載なし)
9位 マカオ(Chinaの特別行政区のため記載なし)
10位 デンマーク(2位)
カタールとマカオを除いた八か国のうち、デンマーク・アイスランド・ノルウェー・ルクセンブルグ・スイスの五か国が幸福度ランキングのトップ10内に入っている。
ということは、幸福度と1人当たりのGDPの間には、ある程度の相関関係はありそうだ。
◎ 幸福度ランキングが日本(51位)よりも高い国を冷静に見てみよう。
特に、中南米の国々の評価が思いがけず芳しいのが不思議だ。
*メキシコが21位
別に、メキシコの悪口を言いたいわけではないが、国内には麻薬が蔓延し、殺人や暴力事件の発生率が極めて高い国だ。
そのメキシコが日本(51位)よりも上位の21位とは!
ちなみに、腐敗認識指数では、メキシコは126位と、下位グループに属している。
一方の、日本は16位と、かなりの上位にある。
*パナマが39位、グアテマラが42位、ブラジルが44位、アルゼンチンが48位で、日本(51位)よりもランクが上。
腐敗認識指数では、パナマは108位で平均よりも下、グアテマラは154位で下位グループ、ブラジルは104位、アルゼンチンが98位。
再度、日本の順位はと言うと、16位で断然上位にある。
ちなみに、アメリカの腐敗認識指数は24位、フランスは20位で日本よりも下位である。
フランスが大好きな日本人の皆さん(左派に多い)~、フランスの方が日本よりも腐敗してますよ~!
日本よりも社会が腐敗している国の人びとが、日本人よりも「幸福だ!」と感じるのは本人たちの勝手だが、本音を言うと、理想が低いんじゃないの~、とツッコみたくなるのも否定できない。
いや、待てよ、堕落・腐敗した政治家や役人と結託して、自分も利益を得ているのかな?
だから、幸福度が高いのかも?
もし、そうなら、勝手に人生謳歌してろよ、と言いたくなるが、、、、、
◎ 「世界幸福度レポート」の作成には、米の調査会社ギャラップが全世界に対して行う世論調査もデータとして用いられている。
⇒要は、アンケート調査の結果もランキングに大きな影響を与える。
つまり、一応は客観的とされる指標(GDP、健康寿命など)と完全に100%主観的なアンケート(人生の選択の自由度とか他者への寛容度など)の組み合わせで、ランキングが決定されるわけだ。
歯に衣着せずに言わせてもらうと、楽天的な国民性・民族性を持つ地域が、案外、上位に食い込んでいるようだ。
この分野を研究している、カナダの某大学の教授は以下のように指摘している。
*経済的に貧しく、多くの問題を抱え、殺人・暴力事件が多発している国々の中に、不思議にもランキングが割と上位にある所がある。
*具体的には、メキシコ、グアテマラ、パナマ、アルゼンチン、エクアドル、コロンビアなどだ。
*いずれの国々も、かつてはスペイン領であったため、カトリック教徒が多い。
*従って、順位を上げたい国の人びとはカトリックに改宗し、スペイン語の勉強を始めよう。
もちろん、最後の一文は冗談だろうが、この教授の発言は興味深い。
◎ おわりに
ブログ主は、日本よりも治安が悪く、社会が腐敗している国々のランキングが日本より上位にあっても、全く気にならない。
それこそ、「そのウソ、ホント」の態度で冷静に見ている。
また、北欧の国々が常に上位に君臨しているのに対しても、なんの羨望も感じない。
あくまで、推測だが、北欧諸国は「北欧=幸福」のイメージを創り出し、定着させることを国家戦略のひとつとして位置付けているのではないかと睨んでいる。
そのための具体的なノウハウは不明だが、調べて行けば、何か興味深い事実が出てくる可能性もあるかも、、、、