ミニミニOB会は最高! 後編

「よし、そろそろ一次会の店に移動するか」
「岡谷、案内頼むぜ」

「さあ~、店の前で整列して待ってるかな~」
「なに、現役時代みたいなこと言ってるんだよ」
「でも、井上がいたら案外やるかもよ」
「だな~、しかし、今日は井上は不参加だよ」

相変わらず、馬鹿なことを言いながら会場に近づく。
中に入ると、一番奥に同期の磯貝が鎮座ましましておられます。
なんか磯貝が、一人で貫禄出してるぞ。

後輩たちは手前の席でかしこまっている(振りだけ?)。
挨拶を受けながら、こちらの五人も奥のテーブル席へと向かう。

ん?
何か、球が、、あれ?、、鉄球?
「おい、ビル壊す時の鉄球じゃねーか!」
「なんだ、あれ、鉄球に顔があるぞ」

「先輩方、ご無沙汰しております、中村です」
なんだ、人間か、、で後輩の中村か、あ~びっくりした。

同期の伸二も到着して、ミニミニOB会スタート。

「今回、始める前に、ちょっとお願いがある。俺らが一年の時に、主将を務められた中谷先輩がお亡くなりになったという知らせを受けた。そこで、最初に先輩のご冥福をお祈りして黙とうを捧げたい」

全員で黙とうを捧げた後、乾杯してから本格的に宴会へ。
それにしても、同期だけで飲むのもいいけど、後輩たちとの席もまた格別。

自分たちが最年長で、一番下は学年でいうと四つ下。
一つ下の代とは約3年間、活動を共にする。
実際には、11月で現役引退だから、2年と半年か、今にして思うとそれほどの長期間でもない。

自分たちが四年の時の一年生などは、わずか半年程度しか現役時代が重なっていない。
で、知り合って数十年、よくここまで長く付き合いが続いたものだ。
感慨深いものがあるなあ、月並みな言い方だけど。

同期にしろ、後輩たちにしろ、やはり皆さん、人格者というか今風の表現なら「コミュ力」が高いのだろう。
特に、後輩たちは何十年経っても、「先輩、先輩」と我々同期を立ててくれる。
面と向かっては言わないけれども、14代は皆、心の中では感謝してるんだよ。

「やっぱり、北御門先輩が一番怖かったです」
「そうかあ~、松本伸二の方が怖かったはずだよ」と北見。
別の後輩も、「いえ、断トツで北御門先輩です」

(おいおい、おまえらその辺にしとけよ、北見の危険水域を忘れたか?)

周りをみると、それぞれ同期や先輩、後輩と昔話や近況報告で盛り上がっている。
次から次に出てくる料理も一品一品美味しいし、飲み放題だから言うことなし。
さすがは、岡谷、いつもながら名幹事だな。

青木部長は光を放ちながら(どこからかは、ヒミツ)、伸二や後輩とゴルフの話題で盛り上がってるなあ。
伸二も相変わらずニコニコしながらよく喋るし、よく飲むわ。

金井も久々に後輩たちに会えて嬉しそうに話しながら、ノンアルを飲んでる。
あまり飲めないのに酒席を盛り上げてくれる社交性に頭が下がります。

いつの間にか杉山が前に来て、「先輩、お久しぶりです。先輩の下宿によく泊めてもらいましたね。本当にお世話になりました」
こいつとはよく飲んだよ。

「そうだな、俺の部屋で飲んでそのまま一緒に雑魚寝したな」
「そうです。よく飲ませてもらって、泊めてもらって、、、今にして思うと」

「今にして思うと、、何だ?」
「先輩がジャニー喜多川タイプじゃなくて良かったです」
そのテーブル席の一同大爆笑! ハハハ!

そうこうしているうちに、あっという間に二時間経過。
一次会、お開き、で二次会へ。

「店長~、約束通り、来たぞ!」
「本当に来てくれたんですね~」
「約束は守るぞ」

そう、ゼロ次会で使った焼きトンの「大黒」でリターンマッチ!
すっかり気に入りました、この店。

「じゃあ、飲むものを注文しようぜ」
「おい、誰か、注文を取りまとめろ」

というわけで、この後も楽しい飲み会は続きましたとサ。

ミニミニOB会は最高!