「チェックインしたぞ」
「わかった、じゃあ、ホテルに向かうから」
岡谷と金井に会うのも久しぶりだな。
今日はミニミニOB会の当日。
同期が7名に後輩が11名の計18名。
幹事は岡谷がしぶ、いや、喜んで引き受けてくれた。
岡谷の母上はお元気かな~、学生時代に相当お世話になったから。
と、昔を思い出しながらロビーで待っていると、お二方が登場。
「久しぶり」と挨拶を交わすと、金井が紙袋を手渡してくる。
中には、「JIM BEAM」のボトルが。
流石、わかってるね~、金井は!
「そんな、気を使わなくていいのに」と言いつつ、岡谷の方を見ると、もちろん手ぶら。
岡谷、ごめん、冗談ですよ~。
一次会は18時スタートで、今は15時だが、さてどうするかなと思案するふりして、「どうしよっかな~、呑んじゃう?」
「おう、やろうぜ」と返ってくるのよ、これが!
超久しぶりに会ってもこの反応の良さ、素晴らしい、これこそ同期の阿吽の呼吸。
ホテルのすぐ近くにいろいろ立ち飲み処やら普通の居酒屋やらが林立。
「昔、この辺は飲み屋は少なかったけどなあ」と地元の岡谷も少々驚いている。
チェックインの前から目をつけていた「大黒」という焼きトンの立ち飲み屋へ。
「乾杯!」
岡谷も金井もあんまりアルコールは得意ではないのに、いつもこちらに付き合ってくれる。
本当にありがたい。
あまり口には出さないけど、実は感謝してるんだよ!(だから、ブログ読んでね、ハハハ!)
つまみは適当に焼きトン5本セットと枝豆とキムチあたりをとりあえず。
しかし、再会する度にデジャブじゃないけど、何なんだろ?
この感覚というか空気感というか、、、一瞬で、大学一年生の時に出会った頃の、あの時間軸の雰囲気・体感に逆戻り。
大学の部活はいわゆる体育会系、それも今では口に出来ないことが平然と通用した世界。
その常識外の体験を共有した同期の仲間はかけがえのない一生の宝物。
まあ、これ以上書くと、「ふん、これだからオヤジ連中は、、、」と言われそう。
「店長~、この串、うまいな~」
「ありがとうございます」
「俺、タンとハラミを追加な」
なかなか焼きトンがうまくて、酒が進むし、会話も弾む。
さて、お次はハイボールかな、と思ってたら、北御門が登場!
ちょっと待て!
見た目が、異常に若いんだけど。
「息子さんですよね」とジャブを打つと、「はい、いつも父がお世話になってます」
いや~、北見も成長したね~、昔は冗談が通じなくて特に機嫌の悪い時は腫物を触るように、、、
四人でグラス持って、「乾杯!」
「辻村とは連絡取れなかった、というか連絡先知らないんだよ」と岡谷。
俺は知ってるよ、と言うと、「今、電話してみようぜ」の声。
幸い、無事つながり「辻村、元気か~」
交代でスマホを持ち換えて、辻村と会話する。
電話口の声は元気そうでなにより。
ここで、青木部長登場。
「部長~」「部長~」の連呼。
何と言っても、青木は二十代の頃から貫禄が凄くて、ついたあだ名が「部長」!
「部長」「部長」と呼ばれ続けて、本当に会社で部長に昇進した男!
リアル「嘘から出た実」人生の体現者ですよ。
部長は、今日も光ってます、ってどこが?
指さしてはいけません!
「店長、生二つ追加と焼きトン盛り合わせも追加で」
「よし、五人で再度、乾杯!」
時刻はっと、え?
まだ、16時半ちょい過ぎなのか?
もうすでに、同期五人ですっかり盛り上がっているよ。
よし、もうちょっと北見にジャブ打ってみるか。
「北見~、山崎と鷲津にさあ、『北見も来るぞ~』と伝えたら、山崎は『急用が入りました』鷲津は『急にめまいが、、、』で二人とも欠席な」
お、ニコニコしてるな、いや、しかしこの辺が潮時だな、長年の勘でなんとなく危険水域に近づいてる感じがする。
話題を変えよう。
「OB総会はいつだっけ」
「11月19日だな」
「連絡来てねーぞ」
「おまえ、メアド知らせてないだろ」
こんな感じで、ゼロ次会は楽しく過ぎていく。
なんか、今回の記事は一次会に届きそうにないな。
仕方ないよ、これは。
ということで、後編へ続く。