来る10月27日に、衆議院選挙が行われる。
選挙区内の候補者の顔ぶれを眺めながら、「さて、どうしたものか」と考えているところ。
あまりテレビは視聴しないが、それでも夕食時にニュース番組などを流していると、選挙がらみの報道が目に入ってくる。
と、ふと、昔のテレビの偏向報道事件のことを思い出してしまった。
そう、「椿事件」だ。
◎ 椿事件とはなにか?
1993年に、全国朝日放送(=テレビ朝日)が引き起こした放送法違反(偏向報道)が疑われた大事件である!
当事の内閣は細川政権(93年8月成立)だった。
この事件を引き起こした張本人が、テレビ朝日の取締役報道局長の椿貞良(つばき さだよし)であったため、この男の名前をとって「椿事件」と呼ぶ。
事件の内容を簡単に紹介する。
選挙時のテレビ朝日の報道の中で、自民党の梶山清六や佐藤孝行を「悪代官」に仕立てて、「自民党=悪党」であるとの印象操作を行い、自民党に多大なダメージを与えたもの。
一方で、選挙後に誕生した細川政権の細川首相には「ノーブル」、羽田外相には「誠実」、武村官房長官には「ムーミンパパのキャラクター」という、それぞれ視聴者に「良いイメージ・印象」を与えるような報道を選挙時に行った。
◎ 椿貞良の選挙中の企てが露見した経緯。
1993年9月21日に、日本民間放送連盟の会合が開かれた。
その席上で、選挙時のテレビ朝日の報道方針について、椿は以下のように語ったという。
「小沢一郎のけじめをことさらに追及する必要はない。今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか」
「日本共産党に意見表明の機会を与えることは、かえってフェアネスではない」
要は、選挙戦中に、テレビ朝日の偏向報道によって、共産党を除く「反自民の連立政権」を成立させることを意図した、と自ら発言したのだ。
まさに、絵に描いたような「陰謀」である。
◎ 産経新聞のスクープ
1993年10月13日、産経新聞が朝刊の一面で、「総選挙で非自民政権誕生を意図して報道、テレビ朝日局長発言」と報じる。
自民党と共産党は徹底追及の姿勢を見せる。
この直後に、椿は取締役と報道局長を解任される。
10月25日、椿は国会で証人喚問され、会合での発言を陳謝した。
テレビ朝日は、放送免許取り消しの可能性もあったが、行政指導を受けるだけで逃げ切った。
◎ 一部の左翼・リベラルがいかに卑劣で悪辣であるかの具体例として、長く記憶しておくべき大事件である!
たまたま、衆議院選挙が近いために、急にこの一大陰謀事件を思い出した。
もう、30年以上も前の出来事ではあるが、決して風化させてはならない。
今でも、たまにテレビの報道を見ると、「なんか、偏向しているな~」と感じることが多々ある。
日本国内に関することだけではなく、米大統領選やイスラエル・ハマス戦争に関しても、首を傾げたくなるようなコメントを聞くことがある。
今回は控えておくが、また機会を見て、記事にしたい。
◎ 右も左も、保守もリベラルも正々堂々と論戦すればよい。
前段でも書いたが、日本のマスゴミの論調は、中立を装いながら、多くの場合は偏向している。
その「偏向」とは、もちろん、左寄り・リベラル寄りだ。
一例を挙げよう。
左翼やリベラルが「女性天皇」を話題にするとき、ほとんどの場合に「男系」か「女系」かの論点を意図的に避ける。
そして、「日本人の90%以上が女性天皇を容認している」などと発言する。
これは、ひと言でいうと、卑怯なやり口である。
保守や右翼が問題にしているのは、「男系か女系か」がまず第一にある。
ブログ主は保守であるから、「男系の女性天皇」は喜んで容認する派だが、「女系の女性天皇」は、ちょっと、、、、、
言うまでもなく、これまでの女性天皇はすべて「男系の女性天皇」である。
左派が「男系か女系か」にわざと触れずに、女性天皇を語りたがるのには、理由がある。
賢明なる当ブログ常連さんがたには、想像がつくだろうから、あえてここでは書かない。
とにかく、保守の端くれとしては、正々堂々と議論したいと思う。