「日本無条件降伏」説を捏造したマッカーサーの陰謀!

先日公開した記事で、日本のポツダム宣言受諾は無条件降伏をしたわけではないことを説明させてもらった。
今回は、この俗説(=日本無条件降伏説)が流布している原因となったマッカーサーの狡猾な手口について紹介する。

以前の記事内容の繰り返しとなるが、ポツダム宣言第十三項は「日本軍の無条件降伏」を要求したものである。
もう少し文言を足すと、「日本政府が全日本軍の無条件降伏を宣言する」ことを求めたものだ。
当事の日本政府とは、当時の内閣のことで、全日本軍とは陸軍+海軍のことである。

旧日本陸海軍には、それぞれ陸軍大臣と海軍大臣がいた。

つまり、陸軍も海軍も、今風に言えば「お役所」なのである。
換言すると、現在の「省庁」のひとつに相当するのが当時の「陸軍」と「海軍」の立ち位置だ。
とすれば、「日本軍の無条件降伏」は「日本政府の無条件降伏」ではないことが明らかだ。

さて、上記のポツダム宣言内の一つの条件にすぎない「日本軍の無条件降伏」を狡猾にも、「日本政府の無条件降伏」にすり替えた悪党がいる。
それが、あのマッカーサーだ。

GHQによる日本占領統治が開始されると、マッカーサーは卑劣にも、「日本は国(政府)として無条件降伏したのだから、自分の命令が至上である」と強弁して、無理難題を日本政府に要求し、やりたい放題の政策を打ち出す。
当事の国会で、外務省条約局長の萩原徹氏が、「日本は国として無条件降伏をしたわけではない」と発言すると、マッカーサーは激怒し、萩原氏を左遷させている。

このマッカーサーの卑怯な行為が、「日本無条件降伏」説を生み出した要因だろう。
さて、マッカーサーのずる賢さ、陰謀をもう少し見ていこう。

ポツダム宣言については日本と連合国が共に遵守することを約束した上で、日本はこれを受諾した。
同宣言の第十項には、日本における「言論の自由」の尊重が謳われている。

ところが、不誠実なマッカーサーは、これを一切無視して、日本人の言論を統制した。
GHQによる約7年間にわたる占領統治の間、日本人の表現・言論活動は束縛・圧殺され、占領軍にとって都合のいい論調のみが日本社会に流される。
出版界、放送界はもとより演劇・娯楽の分野までが厳しい検閲を受けた。

GHQが表現活動において厳禁した項目は、実に三十にも及ぶ。
その中の、一部を紹介する。

*占領軍総司令部(連合国最高司令官、マッカーサー)の批判
*東京裁判(極東国際軍事裁判)の批判
*GHQが日本国憲法を起草したことへの批判
*検閲への言及
*アメリカの批判
*ソ連の批判
*英国の批判

厳禁事項三十項目の中から、七つだけ列挙してみた。

GHQや自分の批判を禁じたのは、自分でも卑劣な行為を行っているという自覚があったのだろう。
東京裁判の批判を許さないのは、東京裁判が欺瞞そのものの茶番劇だと、心中では認めていたからだろう。
日本国憲法が米国独立宣言や米国憲法、リンカーンの演説などから文言を寄せ集めた張りぼての作文である事実を指摘されたくないからこそ、その批判を禁じたのだろう。

また、周知のとおり、「大東亜戦争」という歴史用語の使用を禁じたのもマッカーサーだ。
そして、昭和20年12月から、「大東亜戦争」ではなく「太平洋戦争」という名称を用いて、この戦争に関する連載記事を掲載するように全国の新聞にGHQが命令した。

これをもって、「太平洋戦争」という言葉が定着した。
その連載物の内容は、GHQの戦争観に基づいたものであり、「連合国=正義VS日本軍国主義=悪」というイメージを植え付けるためのものである。

要は、占領下の約7年間の出版物やラジオ放送などの内容には、GHQの意向に沿うものしか含まれていない。
日本人は、この事実を決して忘れてはならない。

それにしても、マッカーサーという男は狡知にたけた奴だ。
占領統治開始と同時に、「日本軍の無条件降伏」を「日本政府の無条件降伏」にすり替えた。
その後、約7年間の徹底的な言論・思想統制で、日本人の大部分を洗脳してしまった。
その洗脳は、ある意味において、今も続いているようだ。

日本人でありながら、「大東亜戦争」を「大東亜戦争」と呼ぶことをためらってしまう人もいる。
その本質は「パッチワーク憲法」かつ「押しつけ憲法」である、日本国憲法を有難がって「平和憲法、万歳」と称賛する日本人のなんと多いことか。
東京裁判が国際法違反の欺瞞性100%のイカサマであることを知らずに、「A級戦犯を靖国に祀ってはならない」と本気で信じ込んでいる情弱の日本人。

このような人々は自分たちが、GHQの亡霊の掌で踊らされていることに、一生気が付かないのであろうか?
もしそうならば、マッカーサーの陰謀は見事に実を結んだということか、、、

今回は、このあたりにしておきたい。
マッカーサーとGHQについては、また別の面を採りあげる予定。

追記
先述のGHQ命令による新聞連載記事は、『太平洋戦争史 真実なき軍国日本の崩壊』という。
掲載開始日は、昭和20年12月8日。
12月8日は日本人にとっては「開戦記念日」、アメリカ人にとっては「リメンバー・パールハーバー」。
あえて、12月8日を選んだところに、アメリカの執念を感じる。